授業をやってきてやっと半年以上が経ち、しつこく話すことと書くことを生徒に求めてやりつづけてきた。
国語の授業なのだから、授業の中で教員よりも生徒自身がたくさん読んで、書いて、話すことが大切なのだという点を譲らないで、少なくてどうにもならない授業をやりつづけてきたが……ここに来て、少しは変化が見えてきた気もする。
続きを読む今日もあまり体調良くなく途中ですが退散。
たぶん、明日もキツイいかなぁ…。
去年ほど、レビューを書く熱量が自分にないので、簡易に。
この大会のテーマは「みんなでつくる未来の学び」である。とても抽象的である。
溝上慎一先生のオープニングセッションでは、この点についてアイスブレイクとALの体験として、グループワークをやりましたが、自分も含めて急に少し先のことを考え出すと、途端に言葉に詰まる。
目の前の学校の課題に四苦八苦していると、何のために、どこを目指して授業しているのかということが、曖昧になって、不明確になってしまう。
VUCAの時代だからとか、AIの時代だからとか、ライフシフトだからとかどこかで借りてきたような言葉を並べることはできるけど、そんな曖昧なもののために授業している気はしない。
目の前の子どもの人生に対して危機感と、どうなって欲しいかという願いを持って、学年や学校と同僚と折り合いをつけながら、仕事しているのである。曖昧な借り物の概念で後付けするような仕事ではない。
とはいえ、日常に追われていると、周りとそういう話をする余裕もなく、何となく個人営業主で仕事を進めていて、いざ、こういう風に問われるとどう答えたらいいものか行き詰まる。
司会の関西大学の森先生も言っていたが、このオープニングセッションは普段の近視眼的な視点に見通しを開いてくれるような時間であったといえる。ちゃんと言葉にして、データをみて、自分たちの仕事の責任と役割を考えないといけないですね。
こういう場に出てくると、びっくりするくらい多くの人が参加しているので、世の中は教育に対してみんな真摯なのだなぁと感じるものの、これが日常に帰っていくと、なかなかどうして、温度差を感じることは多い。
冷静に、理詰めで考えていったとき、自分だけどうにかすれば良いものでもないし、スーパーマンがやってきて解決してくれるものでもない。
結局、自分たちの組織で、いる人たちでどうしたいかをはっきりさせていかなければならないのである。
問題は誰がそのためのリーダーシップを取るのか、組織の持てる力を集約していくのか……。
こう書くと自分がとても他人事のように考えているように感じられる。誰かにリーダーシップを期待している。では、自分は?となる。
よくよく考えると、校内の仕事でも他人に指示を出したりお膳立てしたりする役割が徐々に増えてきている。このブログを書き始めた頃は専任の新人一年目で気楽なものだったが、常勤のころから数えると、そろそろ仕事の責任が問われる身分である。一人で仕事していればよいというものでもない。
世の中の年齢構成と同じく、中堅がごっそりいない職員室なので、いきなり仕事が降ってくるのである。甘えていられない。
他人に対してあれをやれ、これをやれというのもおかしな話であるし、自分であれもこれもやってしまっても意味がない。
遠回りをしながらも、やっぱりどこかで周りの人がどんな思いでいるのかを聴き取りながら、少しずつ作っていくしかないのかなと思う。
校内で勉強会を誘っているが、必ず誰かはレスポンスしてくれる。そんな地味なことが、授業や行事で少し新しい試みを産んだりするのだから、やはり話続けなければいけないよなぁと反省するのです。忙しくて無理と、棚上げにして這いずり廻る自分がいる。
授業は大切であるが、授業で勝負と言い訳できない。個人営業主では、自分の学校は行き詰まるのだと、向き合わねば…。
自分の夏のアクティブラーニング関係のフォーラムは学研のフォーラムから数えると5年以上こうして参加してきたけど、5年前から考えれば信じられないくらいに、多くの人が危機感と関心を持って取り組んでいる感じがある。
色々な本も出たし、色々なデータも出てきた。学校としても一人一人の教員としても、今のままでは厳しいという意識も共有されてきた。
そして、先進的な取り組みをした学校が少しずつ、結果を出し始め、色々な形で世の中に成果が共有され始めている。
言い方は悪いが、そろそろこういうフォーラムに出ても目新しい話は聞かなくなってきた。こういう場で、問題意識のある人と話すのは楽しいが、話すべき相手はその場限りの人ではなく、自分の学校の同僚である。
押し付けがましくなく、緩やかに粘り強く、足場を固めていかなければいけないと思うのである。
最近、色々なところで「哲学対話」の話を聞くようになっています。それは、おそらく苫野先生が「本質看取」や「超ディベート」を提案されていることもあって、「哲学的に何かを話し合う」ということの面白さが少しずつ広がっていることもあるからではないかと思う。
それよりも早い時点で、地道に学校や社会の中でじわりと広がっている「哲学対話」がある。今回紹介するこの『僕らの世界を作りかえる哲学の授業』は、本の帯に書いてあるような派手な効能はないけれども、確実に、ゆっくりと丁寧に積み重なってきた「哲学対話」のよさが分かるような一冊である。
あすこま先生が先にレビューを書いているので、詳細な内容はそちらをどうぞ。
この記事では、内容から広げていって、自分が感じたことを書こうと思います。
続きを読む一人読書会の続きです。
今日もゆるゆるとやっていきます。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
今日で分量的には折り返しになります。繰り返しますが、気になる内容があれば、ぜひ冊子本体をお買い求めください。
授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)
⑥ICT活用の一つ目の論考は豊福晋平先生の「ICT活用のハードルと文具的活用のポイント」。多くの学校、教員にとって樹業でのICT活用が鬼門の今であっても、活用、実践が秒読みにあると主張。その論拠と考えるべきことが今回の論考のテーマ。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
ICT活用と言えば、豊福先生ですね。今回も端的に「文鎮化」してしてしまう原因と「文具化」するためのポイントがまとまっています。
pp.63-64 ICT活用のハードル。①貧困な情報機器環境。②児童生徒のICT操作スキル格差。③魔法的効果の期待。これらで機器の文鎮化が起こる。これらの根に④変わらない一斉授業スタイルを挙げる。ICT脱教具論と学習者中心主義はセット。教員指導力に頼るのではない活用。#授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
p.66全ての先生が全ての生徒が活用できる授業モデル。①どこでも、どの端末でも、クラウド環境が再現できること。一人一台と合わせて一人一アカウント。②授業よりも日常活用から。毎日使うこと。③学校専用のアプリではなく汎用アプリ。④タイピングなどのスキルの底上げ #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
教員が出来るようになってから、やっと授業をしましょうという話では、いつまで経っても授業にICTがやってくることはないし、生徒が一斉授業と異なるレベルで扱う情報量が増えているのに、すべてを管理しようという発想に無理がある。
p.65 こららのポイントはいずれも一人一台を駆使した「学びの個別化」や「学びの協同化・社会化」のベースになるものである。#授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
つまるところ、授業観の転換・再定義とセットなのである。
この辺りの話は以前にも紹介しているので併せてご覧ください。
pp.66-69 ⑥ICT活用の二つ目の論考は小池翔太先生の「ICTを活用した学び手主体の授業〜プログラミング教育を中心に考える〜」です。小学校のプログラミングの授業についての論考。教師がまずはプログラミングの楽しさを実感して、授業を実践できることが目指されるべき。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
二つ目はプログラミングに関する論考です。これも最近はむしろ敵愾心を燃やされがちな分野なだけに、コンパクトに分かりやすい説明は助かる人は多いはずです。
pp.66-67 子どもは将来、コンピュータに関わる機会は増えていく。だからこそこれまで以上に学び手が主体となってICTを活用する授業の検討の必要がある。一方で活用の第一歩は楽しむこと。教師もまずは使って遊んでみる。ここでは「Hour of Code」とプログルをお勧め。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
https://t.co/nYKdQ1r9Ukhttps://t.co/Q0huU7uCS6
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
実際に使ってみないと分からないことは多いのですよね。しかし、弊社もそうなのですが、自分の業務用のパソコンからScratchやMicro:bitを使おうとしても動作しないという残念なことになる人は少なからずいるはず。
p.68 環境が整備されていない学校でも、今ある環境で「未来の学びコンソーシアム」https://t.co/lEAxzWvSLD の教材や実践例を検索して今できることを考えるのも大切。まずは教科で1時間やってみる。総合学習で親しませるような挑戦も良い。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
とはいえ、今からでもやれることはあるので、色々と探して、今のカリキュラムに取り入れましょうという前向きなご提案です。
pp.68-69 授業デザインのポイントは「ゲーミフィケーション」。教師が適度に手綱を緩めながら、自然と協同化が起こる枠を作る。ICT活用が自然と「文房具」のように、目的達成のための手段として成立する。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
最後は子どもたちと一緒にやっていければ…と思う心の余裕も大切ですね。
次のテーマにも重なります。
ALの流れを受けて「子どもから学ぶ」という言葉はやや手あかがついてきたように感じる部分もある。だからこそ、一旦、丁寧にどういうことかを考える必要はあると感じる。子どもから学ぶことは子どもに丸投げしておけばいいという話ではない。
ここで「子どもから学ぶ」というテーマの論考で、UDと特別支援教育の論考が選ばれているあたりに、気軽に考えてはいけないという戒めを感じる。
pp.70-73 ⑦「子どもから学ぶ」の一つ目の論考は阿部利彦先生の「子どもと授業をつくる」。今でも思い出す大学時代の授業があるが、その理由を考えると「授業のユニバーサルデザイン・5つのテクニック」 が含まれていたと思い当たった。#授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
pp.70-72 授業UD・5つのテクニック。①ひきつける。②むすびつける。③方向づける。④そろえる。ここまでが前半。一つ一つの具体的な内容は自分が開陳して良いものでもないので本書を読んでいただこう…。また、それぞれの日本語の辞書的な意味では使ってないので注意。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
pp.72-73 授業は子どもたちとつくっていくもの、子どもたちと楽しむもの。困っている子どもがいたら、先生が立ち止まって子どもたちと一緒に解決していく。そのためのあたたかい雰囲気を「人的環境のユニバーサルデザイン化」と呼ぶ。子どもに共感的な反応を示すこと。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
p.73 授業UDのテクニック⑤実感させる。人的環境のUDの上に、仲間と学んで気づいたことを共有し「気付く」という経験。子どもたちは自分の考えと同じように友達の考えも、大切にできるように成長していく。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
何を書いているか殆ど意味が伝わらないツイートで申し訳ないですが、詳しく書いてしまうと論考の解説そのものになってしまうので……。もし、興味があれば、ぜひ『授業づくりネットワーク』を手に入れてお読みください。
pp.74-77 ⑦子どもから学ぶの二つ目は月本直美先生の「特別支援級(自閉症・情緒障害学級)の取り組みから考える」。大勢の子にとって学びやすい方法もすぜての子が学びやすいとは限らない。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
こちらも「子ども」を尊重して授業を作るとはどういうことかを述べている論考です。特別支援級での学びの特徴的なこともあれば、普遍的に教えるということを考えるときに必要な観点もあります。
p.74 特別支援学級では、個々の児童と直接やりとりが多くなる。生徒の姿が見える一方ですぐに手出ししてしまう失敗もあった。授業では子どもが考える中での実感を大切にしたい。個々の学びを大切にしながら、子ども同士の関わり合いからの学びができるようにしたい。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
pp.74-76 算数の筆算の実践例。計算の仕方の失敗をいきなり正すのではなく、試行錯誤させて気づかせる。……こう書いてしまうと平凡に見えますが、工夫があるので詳しくは本書を。 pp.76 漢字の学び方。子どもの特性に合わせてどのように学ぶかという視点。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
p.77「書くこと」における子ども同士の関わり合いについて。異学年がいることの良さ。子ども同士が伝え合う、受け止め合う。子ども同士で学びが深まる。 おわりに、子どもの姿を見つめることで学ぶことに意欲と自信を持つことができる子どもを育てていきたい。 #授業づくりネットワークno33
— ロカルノ (@s_locarno) 2019年8月12日
これも具体的な実践を通じての論考なので、ぜひ、気になる場合は本書を手に入れてください。
やっと今日で折り返りしくらいまでやってきました。
授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)
とりあえず半分まで来たので、明日は別のことで記事を書こうと思っています(ネタはない)。
今週に入ってやっと夏休みなので、夏風邪からの回復を図りつつ、体力回復に努めています。イマイチ、集中できないですっきりしない体調。
続きを読む昨日の続きです。このペースで行くとずっとこればかりになりそうですが…。
本日は石川晋先生による今号の解題部分からです。
授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)
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