ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

やっと少しは…

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授業をやってきてやっと半年以上が経ち、しつこく話すことと書くことを生徒に求めてやりつづけてきた。

国語の授業なのだから、授業の中で教員よりも生徒自身がたくさん読んで、書いて、話すことが大切なのだという点を譲らないで、少なくてどうにもならない授業をやりつづけてきたが……ここに来て、少しは変化が見えてきた気もする。

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未来のマナビフェス2019

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今日もあまり体調良くなく途中ですが退散。

たぶん、明日もキツイいかなぁ…。

2030年以降の学びを

去年ほど、レビューを書く熱量が自分にないので、簡易に。

この大会のテーマは「みんなでつくる未来の学び」である。とても抽象的である。

溝上慎一先生のオープニングセッションでは、この点についてアイスブレイクとALの体験として、グループワークをやりましたが、自分も含めて急に少し先のことを考え出すと、途端に言葉に詰まる。

目の前の学校の課題に四苦八苦していると、何のために、どこを目指して授業しているのかということが、曖昧になって、不明確になってしまう。

VUCAの時代だからとか、AIの時代だからとか、ライフシフトだからとかどこかで借りてきたような言葉を並べることはできるけど、そんな曖昧なもののために授業している気はしない。

目の前の子どもの人生に対して危機感と、どうなって欲しいかという願いを持って、学年や学校と同僚と折り合いをつけながら、仕事しているのである。曖昧な借り物の概念で後付けするような仕事ではない。

とはいえ、日常に追われていると、周りとそういう話をする余裕もなく、何となく個人営業主で仕事を進めていて、いざ、こういう風に問われるとどう答えたらいいものか行き詰まる。

司会の関西大学の森先生も言っていたが、このオープニングセッションは普段の近視眼的な視点に見通しを開いてくれるような時間であったといえる。ちゃんと言葉にして、データをみて、自分たちの仕事の責任と役割を考えないといけないですね。

当事者であるから

こういう場に出てくると、びっくりするくらい多くの人が参加しているので、世の中は教育に対してみんな真摯なのだなぁと感じるものの、これが日常に帰っていくと、なかなかどうして、温度差を感じることは多い。

冷静に、理詰めで考えていったとき、自分だけどうにかすれば良いものでもないし、スーパーマンがやってきて解決してくれるものでもない。

結局、自分たちの組織で、いる人たちでどうしたいかをはっきりさせていかなければならないのである。

問題は誰がそのためのリーダーシップを取るのか、組織の持てる力を集約していくのか……。

こう書くと自分がとても他人事のように考えているように感じられる。誰かにリーダーシップを期待している。では、自分は?となる。

よくよく考えると、校内の仕事でも他人に指示を出したりお膳立てしたりする役割が徐々に増えてきている。このブログを書き始めた頃は専任の新人一年目で気楽なものだったが、常勤のころから数えると、そろそろ仕事の責任が問われる身分である。一人で仕事していればよいというものでもない。

世の中の年齢構成と同じく、中堅がごっそりいない職員室なので、いきなり仕事が降ってくるのである。甘えていられない。

他人に対してあれをやれ、これをやれというのもおかしな話であるし、自分であれもこれもやってしまっても意味がない。

遠回りをしながらも、やっぱりどこかで周りの人がどんな思いでいるのかを聴き取りながら、少しずつ作っていくしかないのかなと思う。

校内で勉強会を誘っているが、必ず誰かはレスポンスしてくれる。そんな地味なことが、授業や行事で少し新しい試みを産んだりするのだから、やはり話続けなければいけないよなぁと反省するのです。忙しくて無理と、棚上げにして這いずり廻る自分がいる。

授業は大切であるが、授業で勝負と言い訳できない。個人営業主では、自分の学校は行き詰まるのだと、向き合わねば…。

論点は見えてきた

自分の夏のアクティブラーニング関係のフォーラムは学研のフォーラムから数えると5年以上こうして参加してきたけど、5年前から考えれば信じられないくらいに、多くの人が危機感と関心を持って取り組んでいる感じがある。

色々な本も出たし、色々なデータも出てきた。学校としても一人一人の教員としても、今のままでは厳しいという意識も共有されてきた。

そして、先進的な取り組みをした学校が少しずつ、結果を出し始め、色々な形で世の中に成果が共有され始めている。

言い方は悪いが、そろそろこういうフォーラムに出ても目新しい話は聞かなくなってきた。こういう場で、問題意識のある人と話すのは楽しいが、話すべき相手はその場限りの人ではなく、自分の学校の同僚である。

押し付けがましくなく、緩やかに粘り強く、足場を固めていかなければいけないと思うのである。

哲学対話のよさ

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最近、色々なところで「哲学対話」の話を聞くようになっています。それは、おそらく苫野先生が「本質看取」や「超ディベート」を提案されていることもあって、「哲学的に何かを話し合う」ということの面白さが少しずつ広がっていることもあるからではないかと思う。

はじめての哲学的思考 (ちくまプリマー新書)

はじめての哲学的思考 (ちくまプリマー新書)

 

それよりも早い時点で、地道に学校や社会の中でじわりと広がっている「哲学対話」がある。今回紹介するこの『僕らの世界を作りかえる哲学の授業』は、本の帯に書いてあるような派手な効能はないけれども、確実に、ゆっくりと丁寧に積み重なってきた「哲学対話」のよさが分かるような一冊である。

僕らの世界を作りかえる哲学の授業 (青春新書インテリジェンス)

僕らの世界を作りかえる哲学の授業 (青春新書インテリジェンス)

 

あすこま先生が先にレビューを書いているので、詳細な内容はそちらをどうぞ。

askoma.info

この記事では、内容から広げていって、自分が感じたことを書こうと思います。

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Twitterで一人読書会『授業づくりネットワークNO.33』⑤

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一人読書会の続きです。

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今日で分量的には折り返しになります。繰り返しますが、気になる内容があれば、ぜひ冊子本体をお買い求めください。

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

 

⑦ICT活用

ICT活用と言えば、豊福先生ですね。今回も端的に「文鎮化」してしてしまう原因と「文具化」するためのポイントがまとまっています。

教員が出来るようになってから、やっと授業をしましょうという話では、いつまで経っても授業にICTがやってくることはないし、生徒が一斉授業と異なるレベルで扱う情報量が増えているのに、すべてを管理しようという発想に無理がある。

 つまるところ、授業観の転換・再定義とセットなのである。

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この辺りの話は以前にも紹介しているので併せてご覧ください。

二つ目はプログラミングに関する論考です。これも最近はむしろ敵愾心を燃やされがちな分野なだけに、コンパクトに分かりやすい説明は助かる人は多いはずです。

実際に使ってみないと分からないことは多いのですよね。しかし、弊社もそうなのですが、自分の業務用のパソコンからScratchやMicro:bitを使おうとしても動作しないという残念なことになる人は少なからずいるはず。

とはいえ、今からでもやれることはあるので、色々と探して、今のカリキュラムに取り入れましょうという前向きなご提案です。

最後は子どもたちと一緒にやっていければ…と思う心の余裕も大切ですね。

次のテーマにも重なります。

⑦子どもから学ぶ

ALの流れを受けて「子どもから学ぶ」という言葉はやや手あかがついてきたように感じる部分もある。だからこそ、一旦、丁寧にどういうことかを考える必要はあると感じる。子どもから学ぶことは子どもに丸投げしておけばいいという話ではない。

ここで「子どもから学ぶ」というテーマの論考で、UDと特別支援教育の論考が選ばれているあたりに、気軽に考えてはいけないという戒めを感じる。

何を書いているか殆ど意味が伝わらないツイートで申し訳ないですが、詳しく書いてしまうと論考の解説そのものになってしまうので……。もし、興味があれば、ぜひ『授業づくりネットワーク』を手に入れてお読みください。

こちらも「子ども」を尊重して授業を作るとはどういうことかを述べている論考です。特別支援級での学びの特徴的なこともあれば、普遍的に教えるということを考えるときに必要な観点もあります。

これも具体的な実践を通じての論考なので、ぜひ、気になる場合は本書を手に入れてください。

Twitterで一人読書会『授業づくりネットワークNO.33』④

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やっと今日で折り返りしくらいまでやってきました。

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授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

 

とりあえず半分まで来たので、明日は別のことで記事を書こうと思っています(ネタはない)。

今週に入ってやっと夏休みなので、夏風邪からの回復を図りつつ、体力回復に努めています。イマイチ、集中できないですっきりしない体調。

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Twitterで一人読書会『授業づくりネットワークNO.33』②

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昨日の続きです。このペースで行くとずっとこればかりになりそうですが…。

本日は石川晋先生による今号の解題部分からです。

 

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

 

 

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