本日は休みをあきらめて自分の勉強へ遠くへ。今日は授業研究というよりは受験指導のための勉強である。国語科教育のことをやるばかりではなく、こういう勉強も勤務校の仕事として必要なのです。
入試問題を検討する
色々な入試問題があるので、一概にあれこれいうことはできないが、一つ一つ紐解いていくと面白いことは多いのである。
各大学のポリシーがよく反映されているものほど、細かいところまで読み解いていくと色々と考えることができるのである。なかなか普段は忙しいので、そういう作業をしても、その結果を共有したり吟味したりする時間もなかなか取れないところであるので、こうして入試問題を一日中検討しているのもたまには楽しいものである。
問題は腰が痛くてね……。
よく生徒は一日中、椅子に座って授業受けてられるな……と思ったのである。
マークシートの問題と記述の問題だと個人的には記述の問題を検討するほうが楽しい。昨年度から採点講評や出題方針を公表する大学が増えたので、一層、検討するのが面白いところである。
記述を書けるということ、記述を書けるようにすること、そういうことを細かく検討していく訳だ。
素材の面白さが
入試問題を勉強すると、授業にも当然役に立つ。何よりも、入試で出てくる文章がつくづく感心させられることが多い。
やりつくされたと思ったテーマであっても、文章の切り口や表現の鋭さでハッとさせられることもあれば、今まであまり意識していなかったけど、確かに今、ここに問題があるということを気づかされるような文章であったり……びっくりするくらいバラエティに富む。
慌ててあとから出典を確かめると色々と気づかされることも多く、勉強不足であると反省させられる。
問題の作りは大学の入試形態の都合でそれほど面白くなかったとしても、出典に工夫があるならば、自分で工夫してリサイクルできるし、この先、大学入学共通テストのことを考えると……ストックが多い方がいいわな。
今年度は三年に一度の問題総覧が出る年なので、ちょっと前のと出題傾向の変化を確認するには良い年だなと思ったりする。
多分、この三年でさらに変わるのではないかと思うのである。
それにしても……
入試問題をしみじみ眺めていると、本当に文学の出題は比較的少ないのである。
問題を見ても、作問に苦労がうかがえるし、積極的に出しにくいという事情も分からないでもない。
今後、出題方針や模範解答を公表するという流れになると、結構、一層、文学は扱いにくくなるのではないかという気もしたり……。
文学の授業をやるのも結構苦心する。自分の好きなこと(別に自分が文学好きではないので、より一層ネタがない)を、教えているだけでは何を授業したかわからないし、まさに文学を目の敵にする方々から批判されるような……。
文学を丁寧に作問している大学は、毎年、どれだけ苦労しているのだろう……やや時代が古くて生徒が知識的に読むのを苦労するような問題を出しているならともかく、現代の小説で、しかもどちらかというと分かりやすい部類の文章で、高度な出題をしている大学は……もう、どういう思考回路しているのかめちゃくちゃ気になりますわ。
面白い授業をしたいなぁと思わされるのです。
そのためには、やっぱり根本的には、「この文章を読むことで何が分かるのか」「どういう問題意識につながっていくのか」という意識なのかもしれない。決して、入試問題を解くこと自体が目的化していては、どうにも行き詰りそうである。
明日から、また、コツコツとストックを貯めていこう。量がものをいうのである。