ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

AIで見取るか見取らないか

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生徒が提出したレポートをAIに読み込ませれば、数秒で要約が手に入る。便利な時代になったものだと思う。キーワードは抽出され、論理の破綻も指摘してくれる。評価のために必要な情報は、ほとんどそこに揃っている。

でも、なんとなくそればかり使う気にならない自分がいる。

AIが生成する要約は思考の揺らぎが見えてこない。言い間違えや曖昧な表現など、子どもの表現から子どもの思考の揺れが見えると、なんとなく見取れるものがある気がしている。

自分が答案を読むのは、単に正誤を判定するためではない。その文章の向こう側にいる生徒を知るためでもある。

答案から読み取れる無数のサインは、すべて次の授業をデザインするための、てがかりを探している。

AIの要約は、揺らぎが無いからアイデアのひっかかりが生まれない。

もちろん、効率を否定するつもりはない。時間は有限であり、常に多くのタスクに追われている。誤字脱字のチェックや、より良い表現の提案など、AIがやった方がよほど効率的だ。

しかし、生徒の思考を辿ることで、自分の観を磨くことは必要だろうなと。

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