夏休みが始まり、気持ちがイマイチ乗り切らない。そんなときには耳が痛くなる読書をする。
光文社フェアでポイントがたくさんつくのでノリで購入。
本当は司書教諭だとかの勉強をしなければいけないのだけど、イマイチ乗り切らないので気楽な気持ちで読んだら……反省。
成長が止まる原因は
本書の冒頭にさっそく耳が痛いことが書いてある。
なぜ、組織から成長が止まってしまうのかということについて、いきなり身も蓋もないことが指摘される。
学んでいる人が少ない という項目を加える必要があるのではないかと思います。
色々な仕事に追われていると「学ぶ」ということは後回しになりがちだ(現在進行形の司書教諭の勉強とかね…)。
母体が大きくなればなるほど、一人一人が「何が何でも」学ばなければいけないという気持ちが薄くなってしまう。個人の意識に任されて、その信頼に応えるように全員が学ぶのであれば、組織も勝手に良くなることだろうけど、現実はいうまでもなく……。
学ぶということの必要性は誰だってわかっている。
どのように学ぶべきか
実は「学び方」自体、意識していないとどのようにすればよいかわからなくなってしまう。
私たちは、研修というとバラバラに集められた個人を全体として捉えて行うものと思い込んでいる。学校の授業も同じである。しかし、私は十年以上前からそのアプローチに疑問を感じてしまった。その方法がそれほど効果的ではないにもかかわらず、あたかもそれしかないが如く行われている。
どうしたって「学ぶ」という能動的な活動に取り組むには大きなパワーが必要だ。
だからこそ、教えられるような研修を上手にやり過ごすことで、学んだというアリバイづくに満足しがちだ。
しかし、当然ながらそのような押しつけられたような研修では自分の「学び」とは遠いものである。聞いているのか、理解しているのか、何を学んだのかということを自分自身が理解しないで、どのように成長が見込めようか。
学ぶためには、学び方を学ばなければいけない。しかし、忙しさに学ぶことを後回しにしている人がそんなに簡単に超えられるハードルでもない(笑)
本書はそんな悩みに対して効果的なアドバイスを教えてくる。
「学び」のフレームワーク
本書では学び方の手引きとして22のフレームワークを提示している。それは、「一人」で学ぶものもあれば、「チーム」で学ぶものもある。それぞれの読者が持ちうる環境に合わせて適切に学び方を選べるのだ。
どの方法についても自分にとってベストのものを選んでいけば、すぐに効果を得られるような方法論だ。
教員的な立場から言えば、授業で「個人でやるか」「グループでやるか」などの判断の基準やどのような活動のさせ方があるのかを学ぶことができる(笑)
残念ながら「モチベーションを高める」方法については、あまり教えてくれないので意欲が高くないとなかなか実行するのは難しいかもしれない。でも、実行し始めれば、自分のことを理解できるようになるからこそ、モチベーションが少しずつ挙がっていき、確実に自分を継続的に学びへと導けるのではないかと思う。
さて、問題は……組織の成長が究極的な目的であるけど、はたして、職員研修で自分の学校でこういうことができるか………語ると空しいので本日はここまで。