先日、経産省からこんな提言が出た。
流し読みしていたので、全体像を把握していなかったのだけど、本日、たまたま経産省の方からこの提言について聞く機会があり、まさに頭を殴られたような気持になりました。
※提言の内容の詳しいまとめは
に非常に詳しいのでそちらをご覧ください。
油断していた
提言の内容自体は、「どこかで見たことがある」というものが多かったので、正直、そこまでインパクトを感じていなかった。なるほど、色々、考えるのだなぁ、確かにそうだよなぁと思って読んでいた。
そこに大きな油断があったと思う。つまり、どこまで行っても、教育については学校や教科の果たす役割はそれなりに重要だろうと心のどこかで思っていたように思う。
しかし、全然、学校や教育の外側からは、そんな風には思われていなかったのだということを改めて突き付けられたように感じる。頭の中では学校の役割や教科の役割について相対的に低下していくことは分かっているつもりだったのだが……これがこんなに明確に一瞬のうちに目の前に現れるとは思っていなかったのだと思い知らされた。
未来からやってきた
今日のイベントで聞いた話はどこまで書いてよいか判断がつかないので、内容には踏み込んで書けませんが、分かりやすく例を挙げるならば、
情報時代の学校をデザインする: 学習者中心の教育に変える6つのアイデア
- 作者: C.M.ライゲルース,J.R.カノップ,Charles M. Reigeluth,Jennifer R. Karnopp,稲垣忠,中嶌康二,野田啓子,細井洋実,林向達
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2018/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
で紹介されているプロジェクト学習のデザインを日本で実現する意味や道筋を現実的に見せられたようなものですし
ブレンディッド・ラーニングの衝撃 「個別カリキュラム×生徒主導×達成度基準」を実現したアメリカの教育革命
- 作者: マイケル・B・ホーン,ヘザー・ステイカー,小松健司
- 出版社/メーカー: 教育開発研究所
- 発売日: 2017/04/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
で述べられているような、破壊的イノベーションによって教室が容易に学習室へと転換される可能性を見せられました。
簡単に言うならば、見せられたビジョンが、現代日本の問題を誰よりもはっきりと理解している人々から、強烈な危機感をもって教育のあり方について、実現可能かつ実現しなければならないような未来を見せられたように思うのです。
学習者中心の意味を間違えていた
そして、学校の外側からの視点だからこそ、はっきりと示されたことがある。それは学校が決して教育の中心ではないということである。
学習者中心ということが述べられるようになってきているが、その言葉に「学校のなかで」という余計な形容詞をつけてしまっていたのだと思い知らされた。
あくまで学習者中心ならば、学校は他にいくらでもある教育システムの周辺の一つに過ぎない。
ああ…なんで、そんなことに気づかないでいるのだろう。分かったつもりでいたのだろう。まったく実感と違う考え方をしなければいけないのだ。
ちゃんと考え直します。