ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

様々な立場があると気づくために

先日、こんな教育書が出版された。

 

 

シリーズとして発売され、これから本書を含めて全4冊となるようだ。

シリーズの1冊目として発売されている本書は、他の本にはあまり見ない変わった作りをした本だ。

多くの寄稿で成り立つ一冊

本書は、その大半を多くの寄稿者から募った原稿で構成している。一冊にかなり多くの執筆者が関わって成り立っている本である。

教育の実践書だと指導案をかなり多くの人が提案している場合も多いが、そのような

本と比べても寄稿されている原稿の数が圧倒的に多い。

先行きの見えない社会のなかで、これからの教育や学校はどんな存在を目指すのか。「キャリア教育」「アクティブラーニング」「探究」に続く次の「土台」になるものは何か。

それらを考えるための対話やヒントとなるのが『シリーズ 学びとビーイング』です。第1巻のテーマは「いま授業とは、学校とは何かを考える」。
本書は、教員、塾やフリーランス教師、教育誌編集者など様々な立場からの寄稿と編集委員による連載企画などで構成され、これまでにない多様な視点をお届けします

このように紹介されているように、まさに多種多様な視点の原稿が集められている。

改めて記事を一つ一つ読み直すと、本当に教育現場には多種多様な人が関わっているのだという当たり前の事実に気づく。

一口に「現場」と言っても全く異なる立場があるとよく分かる。自分の抱えている現場だけが正解ではないし、自分の抱えている仕事が教育の全てではない。

そういう当たり前の事実に気づく。

喜怒哀楽と共に

本書を読んでいると本当に色々な感情がわき上がってくる。

心の底から共感して「まったくその通りだ!」と言いたくなることもあれば、「なんだコイツ」と思わず口が悪くなってしまうようなこともある。

それは自分の立場からはそう感じるだけであって、他の人の立場からすれば全く違う見え方をするのだろうと思う。

だから、本当であれば職員室で読み合って「どの意見をどう思う?」ということを感想を言い合うことがよい本なのだと思う。直接、価値観を前面に出し合って話し合うと文明の衝突になって悲惨なことが起こりやすいのだが、代わりに本の中の原稿を仲介させてどんなことを考えているのかを、気軽に話し合えれば職員室の風通しもよくなってくるだろうと思う。

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