ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

読書に対してむやみにプレッシャーをかけることなく

本日のゆる言語学ラジオのテーマは「読書論」でした。

パーソナリティの二人はこういう番組をずっと続けるだけあって、上手に本を読んでいるので、そういう本の読み方のテクニックを紹介してくれているのは、国語教育、読書教育としても興味深い。

youtu.be

コテンラジオの樋口さんが聞き手で、上手に読書が苦手な人の思いを代弁して、話を聞き出しているのも面白いところ。

ちなみに上の動画の結論は、読書とはバキである。

 

 

読書の天敵になる罪悪感

動画を見ていて「そうだよなぁ」と思うことは、読書が苦手な人が読書に対して「自分は本をちゃんと読めない」という罪悪感があるということ。

本を読んでいても内容を理解できなかったり集中できなかったりすることに対して、罪悪感を覚えて、それが嫌だから読書から遠ざかるという話は生徒から話もよく聞く。

番組の中でも扱われているけど、人から薦められた本を読もうとして、全然、自分にとっては刺さらないということはよくあるし、そういう時の読書は割と苦痛になりがちである。

自分も授業で生徒に国語科の教員なので色々な本を読んでほしいと思って薦めているけど、生徒に刺さる率は決して高くない。まあ…時々、面白がってくれる生徒がいれば良いよねという程度の話し方になる。

話が逸れたが、自分が本を読めないという気持ちは読書を遠ざける原因になるのは間違いない。だからこそ、リーディング・ワークショップを自分が実践するときには、導入の時期は意図して自分自身がとても読みやすい簡単な本をブックトークで紹介したり、生徒に対しても読みやすい本をどんどん読むようにして、自分に合わない本は早めに閉じてしまおうということを強調したりしている。

 

 

このブログでは過去に何度か紹介しているペナックの「読者の権利十か条」は読書に対する罪悪感を丁寧に払拭するよいまとめだなぁと改めて思うのである。

www.s-locarno.com

www.s-locarno.com

誰かと読むのはよい方法

読書が難しい、読書に罪悪感があるという人にとっては、一人で読書を続けていくことは非常にハードルは高い。

動画の中でも紹介されているけど、一つの解決アイデアは読む本のハードルを下げるのはよいのです。実際に、国語科の教員をやっているような自分だって気分が乗らないときはゆるーい本をたくさん読んでいる。例えば授業にも使いやすいのでジュニスタとかQブックスとか。

 

 

本当に子ども向けに丁寧に作られている本だけど、決して子どもだましではないので頭が働かないときであっても得られることが多いのです。

…勤務校の高校の図書館にはこれらのシリーズ置いてくれないんですよね(苦笑)価格が高い上に図書館の予算も減り続けているので…。

さて、読む本のレベルを丁寧に選ぶ以外にも、誰かと一緒に読むということも読書にはよい方法だろうと思う。もちろん、それは読書会という形式的なものに限らず、誰かと少しずつ読みながら感想を共有しながら、そういう楽しみを経験できると読書に対する感覚も変わってくるのだろうと思う。

その観点から考えると、リーディングワークショップの授業の仕組みってよく出来ているよなぁ……。自立した読書家として子どもたちが本をたっぷりと本を読めるようになるのは理想だよなぁと思う。

Copyright © 2023 ならずものになろう All rights reserved.