ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

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【書評】『withコロナの国語授業づくり』のつぶやきまとめ

withコロナの国語授業づくり

withコロナの国語授業づくり

 

Twitterで軽くつぶやいていた感想をまとめました。

Twitterでつぶやいたこと

夏休みの間にきちんと読んで授業に活かせるタイミングでの出版はよかったと思います。よくぞ、このタイミングでこれだけのバラエティに富んだ原稿を集めて出版にたどり着いたなという印象です。

高校も欲しかったよ……。どんな工夫しているかということも、高校のことはなかなか伝え聞こえてこないので。かえって高校くらいになると何でもオンラインで大学生と同じような授業展開になっているのかな。

「Withコロナ」って、これまでのやり方を代替したり工夫したりすることで折り合いをつけることをそう呼ぶのだろうか。この辺りの価値判断は自分には今はしかねる。道具も何も揃わない状態で大幅な変更を期待しても厳しいと思うし、現場の疲弊ぶりを見ると、ちょっとした創意工夫での対応も十分に意味はあるとは思う。

現場の苦しさが分かるだけに、紹介されている実践の背景にある苦労を勝手に想像して苦しい気持ちにはなる。とはいえ、やはり「置き換える」という発想だけで、本当に今後やっていくことができるのだろうかという気持ちが大きい。

長くなれば長くなるほど、授業数の問題も、何を教えているのかという問題も顕在化してくるし、決して前向きな理由からではない「代替」でやっていけるのだろうかと思うのである。これまでのやり方で成立していたものを、ただICTに置き換えても、それはそもそもツールとしての設計思想の違いがあるのに、勿体ないことをしているのではないか。

chapter3から一気にICT活用という話が全面に出てきます。もしかすると、chapter2までを「withコロナ」とするならば、chapter3は「afterコロナ」の話と言えそうだ。

感想のまとめ・補足

まずは、この時期に発刊されたこと自体に意味があるかなと思う。悩んでいる人は多いだろうから、何をまず保障しなければいけないのかを考える補助線としてよい一冊だろうと思う。

ただ、一方で物足りなさも感じるのである。

メインは混乱の中でどのようにしのいできたかという話であり、これからどうするかという話とはやや言い難い。

この2020年の混乱の記録としての意味が大きいと思うし、路頭に迷っている人への処方箋としての意味はあるだろうと思う。ただ、まだ、本格的にやってくるはずの、長期にコロナと向き合っていく「withコロナ」という時代に対応できるのかは疑問である。超長期戦には、これだけでは心許ない。

だから

こんなところでどうでしょう? 

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