昨日の話の続き。
探究を支えるためには、日々の授業の小さな積み重ねが重要だろうと思うのである。
信頼できる情報を検索することは難しい
昨日も言及しているが、ネット上のソースは汚染されすぎていて安易に授業で「じゃあ検索してごらん」とは言いにくい。
だからこそ、ジャパンナレッジSchoolのようなサービスは非常に期待したいと感じている。
大学ではおなじみのジャパンナレッジの中高生向けのサービスである。搭載コンテンツが日々増えているし、探究学習や日々の学習で頼りになることこの上ない。
しかし、こういうサービスに契約していても、「じゃあ、あるから使っておいてね」という話をしても、生徒は使わないし、そもそも使えるようにはならないのである。
きちんと使いこなそうとするのであれば、大人が付き合って使い方を見せないと厳しい。
確かに、ある程度のことは出来るようにはなるのだけど、ちゃんと使いこなすことを期待するのであれば、目的を持って使い方はちゃんと指導する責任は授業者にはある。
検索を簡単にできるという論調やICTは生徒の方が慣れているが多いのは気になるところ。
とはいえ、自分もまだどの程度のトレーニングをやればいいのかというアイデアは持っていない。とはいえ、継続的にミニ・レッスンのようにやっておいたほうがよいと感じる。
継続的に検索を練習するメリット
継続的な検索の練習は細かなメリットが生まれる。
例えば、単純な話ではあるが、検索を通じてタイピングの練習にもなるので、タイピング速度にもよい影響がある。まあ、かなりこれは副次的なものですが。
直接的な影響としては、パッとみた印象で、「使える情報」か「使えない情報」かを選ぶ勘が働くようになる。使えない情報の方が相対的には多いので、検索画面の一覧から、ある程度の見当がつくようになることは、回数が増えるほどにそのメリットは大きくなっていく。
細かい検索演算子の使い方などは、無理して教えても長くは続かない。結局、必要な文脈がないものは、なかなか定着しないのである。ただ、使っているうちに「不要な情報を排除したい」だとか「正確な語句で検索したい」だとか、具体的な場面にぶつかるので、その時にどのような方法が使えるのかを準備しておけば良いかなという印象である。
電子辞書との棲み分け
電子辞書との使い分けについては、授業でのトレーニングが不十分なのであれば、情報の信頼性の高いものだけが集められている電子辞書を使っているのもありだろう。
電子辞書は起動が早いし、目的が決まっているなら欲しい資料を得やすい。また、安全性も高いのは間違いないので、学習の段階によっては積極的に電子辞書でよいだろうと思う。
とはいえ、電子辞書とICTの端末の両方を揃えて持つことは、子どもの学習用具としてはやや割高にすぎる印象である。
実際に自分も最近では学習用途としては電子辞書はもはや買っていない。むしろiPhoneなどのアプリの教科に力点を置いているので、いつかは学習者用の道具もそういう方向になるんだろうなぁ。
やっぱり、その意味でもジャパンナレッジSchoolはかなり期待したいな。とはいえ、ジャパンナレッジSchoolだと卒業後に生徒の手元になにも残らないのはややマイナス。個人的には電子辞書の「履歴」は学習を振り返るためにはそれなりに価値があると感じている。
オンラインの辞書もバカに出来ず
ジャパンナレッジは有料なので、使えない場合も多いだろう。その場合は、信頼できるオンラインの辞典を積極的に紹介して使ってもらうのがよいと感じる。
Goo辞書はそういう例として積極的に紹介しておきたい。
珍しいのが類語辞書で、推敲などに活用する方法を教えてあげるのはよい学びになりそうだと思う。
そもそも言葉をこういう形で面白く特集して提示してくれるのが、国語としてはかなり色々な刺激を受けますよね。もし、授業で使っていないようであれば、ぜひGIGA端末で使って欲しいサービスの一つだ。