ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

決断してスタートする

いよいよ時間切れで明日から授業を回さなければならない。

直前、ギリギリまで色々なことを考えて、これで勝負する!と決めたら振り向かずにやりぬくしかないのである。

やってみないと分からない

持ち上がりの学年であれば気張ることもなく、自然な感じに授業を始められる。「これをやったらうまくいかんだろうなぁ」とか「これはきついだろうけどやらないとなぁ」とか、そういうことの塩梅が分かる。だから、準備としても遊びを残しておけるのだが、新入生だとそうも行かない。

 

 

新入生達に何が必要かということを毎回迷う。

個人的には国語の授業であれば「話すこと・聞くこと」が重要なのだろうと思っている。どんな言語活動をやるにしても国語科の基本は「話すこと・聞くこと」であると思う。ちゃんとその場でコミュニケーションを取るためには、授業で意図的に練習する場面を持たないといけない。

しかし、国語科の授業での「話すこと・聞くこと」を行うことは難しい。他の「書くこと」や「読むこと」に比べて、生徒達が怖れを抱く可能性は高いのである。「話すこと・聞くこと」でコミュニケーションを失敗すると生徒の中にはなかなか取り返すことが難しい禍根を残すことになるのである。

一度でも失敗してしまうと、二度と授業の中で「話すこと・聞くこと」を扱えなくなってしまう。一度、失ってしまった安心感を取り返すのは難しい。

勝算もなく「話すこと・聞くこと」をやるのは望ましくない。

しかし、ジレンマになるが最初の単元だからこそ、きちんと「話すこと・聞くこと」の大切さを実感するような単元から始めたいと思う。

高校の教科書だと

ちなみに今年度から変わる国語の教科書について言えば、「話すこと・聞くこと」の単元から始まる会社は多くない。高校の教科書は同じ教科書でも複数種類あるのでカウントの仕方が難しいのだが、シェアの量が多いと思われるページ数の多いものに限って比較すると、三省堂と筑摩書房と桐原書店が「話すこと・聞くこと」の単元を冒頭に置いている。

ただ、個人的な印象としては筑摩書房は定番教材を置いているように、現場で本気で「話すこと・聞くこと」の単元を展開することを期待した置き方はしていないように見える。

一番、「話すこと・聞くこと」の単元を実際に展開することを期待した配列になっているのは三省堂であるように見える。文章をかなり短くして、実際の話し合いの方法などを丁寧に説明しており、教科書の記述を追っていくことで十分に対話の場を組織できるようには見える。

もちろん、難しいのはかなり公約数的な手順の説明になっているので、自分の教室で使っても上手くいくのかは運です。

ちゃんとやろうと思えば、かなり準備を考えなければいけないし、「話すこと・聞くこと」の単元のための素材の文章を選んでくると、従来の授業観で読み方を教えようとして扱ってしまうと、文章としては扱いづらいだろうと思う。

やってみて修正する

判断が難しい。色々な想定をして苦しくなる。

時間切れで仕方ない、いっちょやるしかないな!となったときに、さて、どんな授業になるものか…。

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