いよいよ早慶を除く有名私大の合否が開き始める時期である。心臓に悪い。
模試の判定はあてになるか?
今年の合否状況を見ていると、まず共通テストの自己採点による判定は全くアテになっていない。かなり予想とずれるような結果が出ている。もちろん、全大学の傾向を推し量ることが出来るほどのサンプルは持っていないので感覚でしか無いのだけど、得点の分布の仕方などがかなりばらついているのだろうなと思う。
それこそ、選択科目の難易度の微妙な違いによってきわどく合否が出てしまっている部分もあるのだろうなあと感じる。
あまり話題にならないけど、文系の理科の基礎科目は科目の組み合わせによっては平均点が10点以上離れてしまう。他の社会などは選択科目で10点を離れると得点調整が入るのだが、理科の基礎科目にはない。
こういう地味な差が結構、一点を争う共通テスト単独型の入試には影響を与えている気がする。私大もラインの引き方に苦慮しているのではないかと思うので、繰り上がりまで見込むと、どうなるか全くイメージが出来ない。
国公立の二次についても、共通テスト比重の高い大学については普段は逆転が難しくても学力試験であれば巻き返しのチャンスがあるかもしれない。思ったよりも密集している気がする。
東大の受験層でも平均点が例年の80点から100点くらい下がっていることを考えると、各教科10点は得点が下がっているのだろう。実際、旧帝大のボーダーも予想では10%減くらいの数字で来ている。
もともとのボーダーが高くない大学の場合は、もはや共通テストの得点は選抜として機能していないような気がするよ……。
合格しているパターン
こういう荒れた入試でもしっかりと合格している生徒にはある程度のパターンがある。
それは出来ないことにちゃんと向き合って対策しているということだ。
点数が模試や演習で取れないことに不機嫌になったり投げ出したりせずに、丁寧に確認と反復をくり返している。何をするにしても言い訳は上手くいかないですね。
模試の偏差値から逆算して大丈夫だろうと油断して、分野別の穴をきちんと確認していないと、やはりミスをやりがちなのである。
誰でも自分の出来ないことに向き合うことは嫌なものである。そして、苦手なものはいくら反復しても気持ちよく出来るようにならないものである。それでも我慢してミスをしない、出来ることを増やすという自分を試すようなことをくり返すことでやっと可能性をこじ開けられるのだ。